疑わしきは採らない、それが採用
人は見た目など外見からの印象はありますが「何を考えているのか」「どのような価値観を持っているのか」「どのような性格をしているのか」といった内面に関しては基本的にはわかりません。
脳科学がもっと発展し、人の能力がスコアリングされ可視化されるような未来がくるならばその限りではないと思いますが、採用する企業も「本当に活躍、貢献してくれるのか」「社内でハレーションを起こす人材ではないか」と少なからず疑いの目を持って採用を行なっています。
そのため面接での受け答えから減点法で評価をされる傾向にあることは覚えておきましょう。
候補者と企業の目線の違い
上の図は候補者と企業の間で生じがちな目線の違いを図示したものです。
企業が面接で確認したいことは「なぜ自社に貢献してくれるのか」「なぜ自社にフィットするのか」「前職でのパフォーマンスが再現性のあるものなのか」という企業側が抱えている不安に関しての回答なのにも関わらず、候補者はなぜ入社したいのかという志望動機を企業のプロダクトや理念の魅力のみを持って語ってしまうというよくある失敗事例です。
それではどのようなに伝えると企業の面接官に採用したいと思ってもらえるのかを説明していきます。
納得感のあるストーリーを構築する
説明してきた通り企業が聞きたいのは「なぜ入社したいかではなく、なぜ貢献できるか」です。
そのためには自分のありたい姿やなりたい姿がその企業で働くことの延長上にあり、その将来像にアプローチしていくためには多少の困難やハードルがあったとしても努力をし続けられる人材である根拠を明示する必要があります。
よく面接において「将来はどのような人物になりたいですか」「5年後にはどんな仕事をしていたいですか」という未来の自分像に関する質問をするのはこの根拠を見つけ出したいと思っているからです。
将来の話には過去の事実をセットで語る
将来の話をする際にただ単純に「自分は○○のようになりたいと考えています」「自分の目標は○○」ですと語ったとしてもその根拠がなければ相手の納得感は得られません。納得感を得るためにはその将来を描いている根拠を示す必要があります。自分のありたい姿やなりたい姿を説明する際には自身の欲求や大事にしている価値観をベースに
「過去においても○○という行動をとってきた、努力を続けてきた」
「これは自分が○○という欲や価値観を持っているからである」
「そのため将来の理想像としては○○のようになりたいと思っている」
「だから入社後も努力をし続けられる、貢献し続けられると考えている」
このようなストーリーを伝えることが企業から納得感を引き出す方法です。
この自分の欲や価値観の掘り下げ方法についてはよく質問をいただくため別記事にて改めて紹介しますが、まずは面接の構造を知ることで受け答えの内容は大きくブラッシュアップできることを覚えておいていただければと思います。